テロメアについて
今日は、ノーベル生理学・医学賞の「テロメア」の話です。
テロメアとは染色体の末端部で、DNAの繰り返し配列にタンパク質が多数結合
したキャップ状の構造をいいます。
細胞分裂のたびに少しずつ短くなり、やがて染色体が壊れて細胞は死んでしま
います。細胞の寿命を決めるように見えるので「生命の回数券」と呼ばれます。
テロメアの基本構造と機能を解明し、テロメアを伸ばす酵素(テロメラーゼ)を
3人の女性が発見し、生理学・医学賞を受賞します。
米カリフォルニア大・ブラックバーン教授は、単細胞生物テトラヒメナのテロメア
を研究しDNAの繰り返し配列を発見しました。
ハーバード大ゾスタク教授は、テロメアが染色体の分解を防いでいることを証明
しました。
ジョンズ・ホプキンス大のグライダー教授は、テロメナーゼを発見し、テロメアが
非常に短くなった酵母や、テロメナーゼが欠けたテトラヒメナが細胞分裂しなくな
ることを報告しました。
テロメラーゼは、がん治療や、アンチエイジング(抗加齢)につながります。
がん細胞はテロメラーゼが活発に働いて不死化しているので、テロメラーゼ阻害
剤は抗ガン剤として期待できます。
また、逆に、テロメアを少し伸ばせれば、寿命が伸ばせる可能性があります。
新型万能細胞(iPS細胞)から治療に使えるような安全な細胞を作るには、テロ
メアやテロメラーゼの働きが非常に重要になるといわれます。
2009年10月11日
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