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小児歯科とフッ素について
今日は「小児歯科治療へのフッ素の応用」の話です。
う蝕はCDC(Center for Disease Control)の報告によると、難治性疾患から
制御可能な疾患に分類されるようになりました。
生活習慣に起因する疾患=生活習慣病の1つであるということです。
乳歯のう蝕は近年、減少し軽症化していることは事実ですが、罹患率は依然高く
5歳児で60%以上と高い値を示しています。
とくに4~5歳児では第一大臼歯(6歳臼歯)の萌出力に伴う影響から、乳臼歯部
の隣接面う蝕が増加傾向にあります。
さらに永久歯のう蝕では、一人平均う蝕数は約1.4本と10年前の50%以下の
状態にありますが、う蝕有病者率では13歳で70.7%と高率を示します。
とくに下顎第一大臼歯で40%を超える罹患率で、小児のフッ素応用の目的は、
この第一大臼歯をう蝕から守ることです。
日本でう蝕減少が欧米先進国に比べ少ない原因の1つに水道水へのフッ素添
加があります。日本の水道水にはフッ素は入っておらず、他国は低濃度フッ素が
添加され、う蝕罹患率に大きく差が出ているのが現状です。
ですから、う蝕予防は自衛するほかなく、フッ素洗口やフッ素歯面塗布、フッ素配
合歯磨剤の使用は大切な手段です。
小さなお子様、小、中学生の間は積極的にフッ素を使用し歯質強化を図る必要
があります。一生使う大切な歯を守るために。
転倒注意について
今日は乳幼児の「歯磨き中の転倒注意」の話です。
乳幼児が歯磨き中に転倒し、口の中を切るなどの事故が目立っています。
東京消防庁によると、2008年1年間に48人の乳幼児(6歳以下)が歯磨き中
の事故により救急車で運ばれ、そのうち1歳児(23人)と2歳児(10人)で全体
の約7割にのぼりました。
2歳児の女児は歯磨き中に転倒し、歯ブラシが歯茎に突き刺さって重症を負っ
た。ほかにも、歯ブラシを口の中にいれたまま歩いていたところ、壁にぶつかっ
たり、布団につまずいて転倒したりして、口の中を切るなどの事故が起きている
親が6歳の男児をひざにのせて歯を磨いていたところ、その弟が突然親に抱き
ついてきたため、手元が狂い歯ブラシで男児の口の中を切ってしまった。
東京消防庁安全課は「歯ブラシを口に入れたまま転倒すると、重大な事故につ
ながる恐れがある。幼児は転倒しやすいので、歯ブラシを口にいれたまま歩き
まわらないように十分気をつけてほしい」と注意をよびかけています。
と銀について
今日は、子供の歯の「進行止め」の話です。
当院ではしませんが、乳歯の前歯(上顎)に「進行止め」を前医で塗布し、相談に
みえることがたまにあります。
1度塗ってしまうと、「黒く」なり落ちません。当院でも奥歯に塗布することはあり
ますが、前歯にはなるべく塗布しないように対処しています。
乳児は、泣いたり、動いたりして、虫歯を削るのは困難で、口内を傷つける危険
もあります。
このため、削って虫歯を取り除く代わりに、進行を抑えるのが「進行止め」と言わ
れ、正式にはこれを「と銀」といいます。軟化した歯質を硬くして虫歯の進行を抑
制する「フッ化ジアミン銀」を使うため。そう呼びます。
削ることが可能であれば、「黒色」も消えますが、まだ低年齢で難しい場合は、
半透明の「高濃度フッ素」を塗布します。虫歯抑制効果は「と銀」より弱いため、
定期的な塗布が必要です。
当院では、子供の場合、乳歯の虫歯は進行がはやいので、予防のため短い間
隔での定期健診(2~3か月)をすすめています。